著者
三柳 徹 向井 信彦 小杉 信
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, no.15, pp.21-24, 2010-03-12

VR環境で立体視を行う際、生体に与える影響について調査したので結果を報告する。平坦な道を自転車で走行するVR環境下で、立体視用画像を生成する左右2つのカメラ間隔をパラメータとして被験者の生体に現れる影響を調査した。調査対象を心拍変動のLF/HF比と瞬目における開瞼時間の上昇とし、これに主観的評価アンケートの結果を加えて総合的に判断した。調査の結果、人間の平均瞳孔間距離(6.5[cm])とカメラ間隔が等しいときに、最も高いストレスと眼精疲労が発生することが判った。一方、カメラ間隔が広いとストレスや眼精疲労の発生を抑えながら高い立体感が得られることも判った。