著者
三浦 正之 大野 平祐 土田 奈々 畑井 喜司雄 桐生 透
出版者
The Japanese Society of Fish Pathology
雑誌
魚病研究 (ISSN:0388788X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.81-86, 2005-06-15 (Released:2009-10-26)
参考文献数
21
被引用文献数
7 9

ニジマス卵のミズカビ病防除手段として, 銅ファイバー有効性を検討した。試験はタテ型孵化槽の上流部に銅ファイバーを浸漬し, その下流部にニジマス卵を収容する手法を用いた。その結果, 銅ファイバーを浸漬した区では, 銅濃度0.006~0.020ppmで4回の試験すべてでミズカビ病の発生は有意に低下し, 発眼率や清水に戻した後の孵化率は影響されず, 奇形率も増加しなかった。また, 硝酸銅で調整した銅溶液は0.006ppm, 24時間でSaprolegnia diclinaの遊走子の発芽を阻止した。