著者
三田寺 裕治
出版者
淑徳大学短期大学部
雑誌
淑徳短期大学研究紀要 (ISSN:02886758)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.1-14, 2013-02-25

インシデントデータの収集・分析は事故の原因や再発防止策を検討する上で有効な手段の一つであることが指摘されている。医療分野では、インシデントレポートの電子化が進み、インシデントデータの収集・分析・共有を可能とするレポーティングシステムの開発が行われている。一方、介護分野においては、標準化された報告様式が整備されていないだけでなく、インシデントレポートの電子化が遅れており、紙媒体によってインシデントデータを収集している施設も多く散見される。本研究では、インシデント情報のコード化を行うとともに、インシデントデータを効率的に収集するためのwebブラウザ型のイシデントレポートシステムを開発した。また、開発したインシデントレポートシステムを用いて試行的にインシデントデータを収集し、介護保険施設におけるインシデントの発生状況及びインシデントに関連するリスク要因について検討した。