著者
畑中 宏之 上奥 秀樹 安田 徹
出版者
Japanese Society for Aquaculture Science
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.563-566, 1994-12-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
11

イトマキヒトデがマナマコを捕食するに際し, マナマコのサイズおよび水温が捕食に及ぼす影響について調べた。捕食試験では, 平均腕長43.3mmのイトマキヒトデは, 平均体長15.9, 30.1, 40.0, 54.6mmのマナマコを, それぞれ1日当り1.8, 0.5, 0.1, 0個体捕食した。また, 平均腕長46.2mmのイトマキヒトデは, 水温が20, 15, 10℃の場合, 平均体長29.2mmのマナマコをそれぞれ1日当り0.9, 0.8, 0.2個体捕食した。イトマキヒトデによるマナマコの捕食量は, マナマコのサイズが大きくなるにつれて減少し, また, 水温が下がるに従い減少するものと考えられた。