著者
上杉 睦 秋山 純和
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.115-120, 2006 (Released:2006-07-26)
参考文献数
15
被引用文献数
1

片麻痺患者では麻痺側下肢の荷重量を免荷した立ち上がり動作が観察される。本研究は片麻痺患者の立ち上がり動作練習についての基礎的研究として,片麻痺患者4名に対して立ち上がり動作時の意識的な下肢の荷重配分が荷重量,足圧中心に及ぼす影響を検討した。測定条件は,通常の立ち上がり動作(Normal),両側下肢の均等荷重を意識した立ち上がり動作(E50%),麻痺側下肢の荷重量を体重の60%に調節した立ち上がり動作(E60%)と非麻痺側下肢の荷重を40%に調節した立ち上がり動作(E40%)の全4条件とした。荷重量の結果では立ち上がり動作時の意識的な荷重調節により,麻痺側下肢の荷重量が増加し,荷重量の左右不均等改善が認められた。このことは,意識的に麻痺側下肢の使用を促していることが考えられ,臨床場面における立ち上がり動作の練習で下肢の荷重量を意識的に増加することは非使用の改善,均等荷重の獲得に有用である可能性がある。