著者
田邉 政治 宮本 幹大 山上 登 山広 昭文 森本 誠司 上村 晴美
出版者
マツダ株式会社
雑誌
マツダ技報 (ISSN:02880601)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.39-44, 2020 (Released:2020-12-23)
参考文献数
3

マツダの車両開発における信頼性評価では,車体やシャシーに代表されるコンポーネントを使ったリグ試験(熱・振動など過酷な条件を模擬した耐久試験)に加え,実車(フルビークル)耐久信頼性試験が重要な役割を担っている。この耐久信頼性試験は,従来テストドライバーが,耐久車に乗車する形で行われてきた。この業務は,昼夜交代制の勤務でありドライバーの判断ミス防止や労務環境の改善,試験期間の短縮という課題があった。これらの課題に対し有効な打開策となる自動運転装置による悪路耐久試験方法を考案し実用化することができた。本稿では,自動運転装置を適用した事例と今後の展望を紹介する。