- 著者
-
上村 香菜子
舩曵 信生
中西 透
ファラグ ターメル
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
- 巻号頁・発行日
- vol.107, no.261, pp.57-62, 2007-10-11
- 参考文献数
- 14
- 被引用文献数
-
5
本研究グループでは,無線による広域でのインターネットアクセスを実現する,スケーラブルな無線メッシュネットワークWIMNET(Wireless Internet-access Mesh NETwork)の研究を進めている.WIMNETは,互いに無線通信を行う複数のアクセスポイント(AP)で構成され,その1つ以上がインターネットアクセス用ゲートウェイ(GW-AP:GateWay Access Point)となる.各ホストは近傍のAPにアクセス後,AP間のマルチホップ通信によるGW-AP経由でインターネットに接続する.そのため,WIMNETでは,GW-AP付近の通信リンクでの伝送遅延,および,各APからGW-APまでの伝搬遅延の増大が性能低下の要因となっている.本論文では,その改善のために,最大通信遅延の最小化を目的としたAP間経路木生成問題の定式化とアルゴリズムの提案を行う.WIMNETシミュレータを用いたシミュレーションにより,その有効性を示す.