著者
上田 修司
出版者
神戸大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

低分子量G蛋白質のRhoAは骨格筋形成に不可欠な分子であるが、筋肥大におけるその役割は殆ど分かっていない。本研究では、C2C12細胞を用いた筋細胞肥大モデルにおいてRhoAの発現量と活性調節機構について検討した。IGF-1刺激によってRhoAの発現増加と持続的な活性化が認められた。RhoAの活性阻害実験では、IGF-1による筋肥大の抑制が示され、更に複数の筋肉分化に関わるシグナル分子の活性低下が観察された。また、BirA酵素標識法を本研究に導入したことで複数のRhoA結合蛋白質の同定に成功した。本研究より、IGF-1による筋肥大に関わるRhoAの活性調節機構の一端を明らかにすることができた。