著者
小山田 恭子 野崎 真奈美 中原 るり子
出版者
一般社団法人 日本看護学教育学会
雑誌
日本看護学教育学会誌 (ISSN:09167536)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2-2, pp.137-150, 2022 (Released:2022-10-31)
参考文献数
30

〔目的〕研究目的は看護系大学の新任助教の能力開発支援に特化したツールを作成し、メンタリングによる対話を基盤とした活用方法と共にその妥当性を検討することである。〔方法〕先行研究をもとにキャリア開発ラダーに基づくツール原案を作成し、学会で意見収集し修正した。その成果物の評価について7名の大学教員への面接を行い、データは質的に分析、統合した。本研究は所属大学の倫理審査委員会の承認を受け実施した。〔結果〕ツール原案に対して「能力開発支援が目的なら、ラダーよりもルーブリックが適している」等の意見が得られ、ツール原案は7カテゴリ38項目3段階の基準を持つ能力開発支援ルーブリックに修正された。内容と活用方法への賛同は得られたが、メンタリング導入には困難が予想された。〔結語〕作成した能力開発支援ツールは、新任助教の学習支援や役割移行に効果的であると考えるが、実装研究による検証と洗練が必要である。
著者
山住 康恵 櫻井 美奈 中村 昌子 池田 康子 横山 晶子 中原 るり子 Yasue Yamazumi Mina Sakurai Masako Nakamura Yasuko Ikeda Syoko Yokoyama Ruriko Nakahara
出版者
共立女子大学看護学部
雑誌
共立女子大学看護学雑誌 = Kyoritsu journal of nursing (ISSN:21881405)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.26-34, 2018

本報告は平成29年度の基礎看護技術論における新しい授業方法を試みた総括である。基礎看護学領域では、本学に導入されているICT (information and communication technology : 情報通信技術)システムを「基礎看護技術論」「日常生活援助技術論」「医療支援技術論」の教授・学習方略に活用している。基礎看護技術論ではブレンディッドラーニングとしてe ラーニングと「従来の対面式授業、一斉演習、演習時の同期型動画視聴」を組み合わせた授業を実施した。基礎看護技術論の「ベッドメイキング」の単元では、学生自身のベッドメイキング動画をweb上のフォルダに提出させる方法の技術試験を今回初めて導入した。今回ブレンディッドラーニングを導入し、動画提出による技術試験を実施したことで、「予習-講義-復習-演習-自己練習」の習得サイクルによる学習に導くことができたと考える。今後は、この習得サイクルによる学習を継続して学生自身が実践できるような働きかけが必要である。