著者
中原 武利
出版者
Japan Oil Chemists' Society
雑誌
油化学 (ISSN:18842003)
巻号頁・発行日
vol.32, no.10, pp.622-633, 1983-10-20 (Released:2009-11-13)
参考文献数
96
被引用文献数
1
著者
藤原 健児 東森 陽子 光亦 博志 稲田 雅紀 中原 武利
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.681-685, 1999-07-05
被引用文献数
4 6

シリコン/ゲルマニウム(SiGe)化合物半導体デバイスは高周波デバイスとして大きく期待されている. その半導体プロセスにおいては, SiGeデバイスとSiデバイスは同一プロセスを用いてSiウェハー上に形成できるため, SiデバイスへのGe汚染が懸念される. したがって, Siウェハー表面の超微量Geの定量技術は必要不可欠である. そこで今回, 前処理法としてHF蒸気分解の適用を試みた. 回収率については, 硝酸などの酸化剤を回収液に選定することで, ほぼ95%以上の回収率を得ることができた. 一方, 測定法においては, ウェハー分析の高感度化を図る上で, 試料液を濃縮することが必要であるため, 100μl程度の試料量で分析可能なマイクロコンセトリックネブライザー(MCN)-ICP-MSを適用した. 本法での検出限界(空試験値の3σ)は0.5ml回収液濃度で13pg ml^<-1>, 6インチウェハーで3×10^8 atoms cm^<-2>であった. RSD(%)は5 ng ml^<-1> Ge標準溶液において3%以下であった. 本検討により, 高感度, 高精度かつ迅速なSiウェハー表面の超微量Geの定量法を確立した.
著者
池田 昌彦 西部 次郎 中原 武利
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.368-374, 1981-06-05
被引用文献数
3 18

テトラヒドロホウ酸ナトリウムを使用してヒ素などの水素化物を連続的に発生させて原子吸光分光分析装置で定量するに際し,水素化物の発生効率及び吸収感度に影響を及ぼす諸条件について検討した.水素化物の自然分解率については,2分間にヒ素1%,鉛30%,テルル57%であった.同時に生成する水分はヒ素と鉛にはほとんど影響しなかったが,テルルには著しく影響を及ぼした.水素化物の発生反応は鉛とテルルについては試料とテトラヒドロホウ酸ナトリウムが混合した瞬間に発生が完了するが,ヒ素については混合後2秒間程度発生が継続していた.水素化物連続発生装置で水素化物形成元素を原子吸光測定する際にキャリヤーガスとして使用するアルゴンは,発生した水素化物を希釈するだけでなく,水素化物の自然分解及び原子化セルの内壁の温度に影響を及ぼした.