著者
中妻 彩
出版者
徳島文理大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

ビタミンA欠乏マウスの腸間膜リンパ節樹状細胞(MLN-DC)は、IL-13を高産生する炎症性T細胞を誘導することを見出した。ビタミンA欠乏マウスでは経口抗原に対する抗体産生がIL-13依存的に亢進していた。そこで、ビタミンA欠乏状態によって、MLN-DCに機能変化をもたらす腸管環境因子を探索したところ、近位結腸粘膜組織でTNF-αが高発現していることを見出した。以上の結果から、ビタミンAは腸管環境とDCの機能発現を制御し、腸管粘膜における免疫寛容の誘導に極めて重要であることが示唆された。