著者
難波江 靖 辻本 聖也 宮下 直 中島 覚
出版者
Japan Radioisotope Association
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.67, no.12, pp.573-581, 2018-12-15 (Released:2018-12-15)
参考文献数
23

福島第一原子力発電所(FDNPP)からの放射性セシウムの移行経路を同定するため,新潟及び山形県の沖合において海底土を採取し,放射能を測定した。福島第一原子力発電所に由来する134Csは酒田沖及び加茂沖の海底土から検出(0.16±0.03〜0.68±0.02 Bq/kg)されたが,直江津沖の海底土からは検出されなかった。これらの結果より,FDNPP事故由来の放射性セシウムの流出源が直江津の北東地域から阿賀野,最上川を含む酒田までの地域である可能性が示唆された。