著者
中川 知己
出版者
基礎生物学研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

マメ科植物は根粒菌と相利共生を行っており、光合成産物の提供と引き替えに窒素栄養を得ることができる。理論的には光合成産物を宿主のために使わずに自身の繁栄にのみ使う根粒菌が有利になると推測されるが、実際にはこのような問題はほとんど起きていない。我々はマメ科植物のミヤコグサが、誠実に窒素固定する根粒菌を膨大な数に増やして土壌中に還元する一方で、窒素固定を行わない根粒菌を死滅させる「信賞必罰」の仕組みを発見した。