著者
竹野 裕正 中本 聡 八坂 保能
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

この研究では,核融合直接発電での電荷分離に利用するカスプ型直接エネルギー変換器の性能向上に,高周波電界を利用する.最初のイオン捕集電極前面の網電極による実験結果から,磁場平行方向の電界が有用であることを見出した.これに基づいて電子捕集電極前に円環対電極を設置して実験を行い,電子電流を増大させうる条件があることを見出した.この現象の物理的理解のために電子の軌道計算を行ったところ,電子の走行時間の差が実験結果に対応すると考えられる.物理機構の究明には至っていないが,性能改善の可能性が見出された.現象の応用を目指した研究を継続して行く.