著者
西澤 千惠子 中村 佳織 高松 伸枝
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.22, pp.144, 2010

【〈B〉目的〈B〉】だんご汁は大分県の郷土料理としてよく知られているが、レシピに関する約束事はない。そこで大分県におけるだんご汁の実態を明らかにするため、大学生とその保護者を対象にアンケート調査を行った。〈BR〉【〈B〉方法〈B〉】別府市にある4年制の大学生と保護者を対象に、平成21年12月にアンケート用紙を配布し、自己記入式で回答してもらった。平成22年1月に回収し、データを整理した。〈BR〉【〈B〉結果と考察〈B〉】回答者は大分県出身者のみを対象とした。地域別では大分市周辺に住んでいる人が50%となり、大分県の人口分布とほぼ一致した。回答者の性別は女性が89%で、保護者の年代は40代が50%を占めた。大学生と保護者の全員がだんご汁を知っていて、84%が最近食べていた。このうち内食は74%であった。だんごの形状はひも状が73%で最も多く、次いで団子状、手で握ったものの順で、だし汁は煮干し(いりこ)で35%、昆布で25%がとっていた。60%以上がにんじん、大根、里芋、ごぼう、ねぎ、しいたけ、白菜を使っていた。また味付けは合わせみそが65%であった。以上のことから大分県人が普段食べている「だんご汁」は煮干し出汁あるいは昆布だしに合わせみそで味を付け、大根、里芋、ごぼう、ねぎ、しいたけ、白菜と、ひも状のだんごが入っているものであった。なお大学生と保護者間には有意差はなかった。