著者
中村 壮伸
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

パーシステントホモロジーが非晶質構造の記述に有効であることを発見した。特筆すべき成果としては、(1)シリカガラス、金属ガラスと呼ばれる質的に異なる形態をとる非晶質構造を統一的に扱うことが可能であること(2)乱れた構造の中に隠された秩序構造を抽出することが可能であることなどがあげられる。さらに乱れた構造の記述手法を用いて物性との相関を議論する枠組みの構築した。具体的にはパーシステントホモロジーのような抽象的に定義された変数に対し、自由エネルギー計算を行う手続きを、確率過程を用いて定式化した。