著者
石居 正典 木下 基
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

従来の電磁界センサでは、センサの部分に金属製のアンテナが利用される。この場合、測定対象となる電磁界に対して、金属製エレメントがじょう乱を与えるという問題があった。そこで最近、金属製のアンテナを利用せずに量子現象を動作原理のベースとする、新しいタイプの電磁界センサに関する研究を開始した。この新しいタイプの電磁界センサでは、センサの部分にセシウム(Cs-133)の気体原子を封入したガラスセルを使用する。本センサは非金属であるため、測定対象となる電磁界に与えるじょう乱を低く抑えられる事が期待できる。本研究では、この量子現象を利用した新しいタイプの電磁界センサの動作原理に関して、初期検討を行った。
著者
内藤 航 岡 敏弘 小野 恭子 村上 道夫 保高 徹生 石井 秀樹 黒田 佑次郎 作美 明
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

福島の地域住民や行政と連携した個人被ばく線量の実態把握、リスク対策に資する個人被ばく推定手法の開発、被ばく線量低減対策の社会経済性評価と国内外におけるリスク対策(食品基準の設定)等を分析・整理を行った。福島の避難解除準備地域における個人被ばく線量の実測値は、ばらつきは大きいものの、当初の推定より低いことが実証された。被ばく線量低減対策の費用はチェルノブイリのそれと比較すると相当高いことがわかった。本研究により得られたエビデンスは、科学的合理性が高く社会に受容されるリスク対策の検討において、貴重な情報を提供すると考えられる。
著者
福岡 徳馬
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究では、レジリンの代表的な3種類の繰り返しアミノ酸配列(AQTPSSQYGAP等)がそれぞれ単一、または異種配列がブロック毎に繰り返されるハイブリッドポリペプチドを、生物学的重合法により合成する。続いて酸化還元酵素等を用いて、得られたポリペプチド中のチロシン残基の酸化カップリングを行い、種々の架橋ポリペプチドを得る。さらに架橋前後のポリペプチドからフィルム及びハイドロゲルを作製し、熱物性、機械的強度の評価、粘弾性測定等を行う。これらの解析結果からポリペプチドの構造-物性相関を明らかにし、天然レジリン以上の高復元力、高耐久性を示す最適構造のポリペプチドを提供する指針を得る。
著者
棚橋 薫彦
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2014-04-25

1 クワガタムシ科における微生物共生関係の解明クワガタムシ科の共生酵母は,雌成虫の菌嚢を介して次世代に伝達され,幼虫が食べる木質バイオマスの消化に密接に関連していると考えられる.本研究では、日本産クワガタムシ科の約40種のうち一部の離島固有種を除いた計32種について,成虫の菌嚢または幼虫消化管に存在する共生酵母を解析・同定した.クワガタムシ科の共生酵母の大半はScheffersonyces属のキシロース醗酵性酵母であったが、特殊な生態を持ついくつかの希少種クワガタムシからは、これまでに知られていない全く新規の酵母群が発見された。また,酵母以外の微生物との共生についても新規の知見が得られた。例えば、フィリピンに生息するクーランネブトクワガタの成虫腸管からはツリガネムシ類に近縁な繊毛虫が見出された。陸上生物に繊毛虫が共生あるいは寄生する現象は大変珍しく、この発見については当年度内に論文化をおこない、Zoological Science誌に受理された。2 共生酵母の地理的分化と遺伝的多様性クワガタムシ共生酵母の大半を占めるScheffersomyces属酵母について、詳細な系統解析を行った。これまで酵母の系統解析に汎用されてきた26SリボソームRNA遺伝子やITS領域はScheffersomyces属内の変異が少なく,共生酵母とホスト昆虫の間の種特異性や,酵母の地理的分化などを調べるためには,これらに替わる新たな分子マーカーを開発する必要があった.そこで,日本産と韓国産のルリクワガタ属の共生酵母を対象として,東京大学および韓国の研究者と共同で,核リボソーム遺伝子のIGS領域における分子マーカーを開発し,その有用性について検討した.また、開発した分子マーカーを用いて、東アジアのルリクワガタ属共生酵母の遺伝的分化について調べた。これらの内容については論文査読中である。
著者
張 民芳
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

カーボンやナノホーン(CNH)などのナノカーボンを使用した医療応用研究が盛んになっている。しかし、ナノカーボンは毒性が低いものの、肝臓や脾臓などの組織に集積され易いことが分かっている。実用化するには、ナノカーボンは組織内で分解、体外へ排出されなければならない。本研究では、CNHの生分解可能性を明らかにするため、CNHの近赤外光吸収特性を利用し、細胞内および生体組織内のCNHの量を測定する方法を開発した。この方法を用い、異なったサイズおよび表面修飾したCNHの生分解率を測定し、生分解可能なCNHの複合体を作製した。そして、細胞及び動物実験により作製したCNH複合体の分解性を確かめた。
著者
大矢根 綾子 QUAZI TANMINUL HAQUE SHUBHRA
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2015-04-24

本研究は、細胞への遺伝子導入機能と磁性を併せ示すDNA-磁性酸化鉄-リン酸カルシウム複合粒子を創製することを目的とする。研究代表者らはこれまでに、認可済みの医療用輸液を原料とする、安全性に優れたDNA-リン酸カルシウム複合層の合成技術を開発してきた。本研究では、この合成技術を利用し、磁性酸化鉄とDNAを複合担持させたリン酸カルシウム複合粒子を合成し、in vitroおよびin vivo機能評価を行った。平成28年度は、昨年度の基礎研究において獲得した合成指針を参考に、DNA(ルシフェラーゼのcDNAを含むプラスミド)および種々の濃度の磁性酸化鉄ナノ粒子(フェルカルボトラン)を添加したリン酸カルシウム過飽和溶液を用いて、DNA-磁性酸化鉄-リン酸カルシウム複合粒子を合成した。過飽和溶液への酸化鉄添加濃度が、得られる複合粒子のサイズ、表面ゼータ電位、酸化鉄およびDNA担持量に与える影響を明らかにし、細胞への遺伝子導入機能を最大化するための複合粒子の合成条件を見出した。最適化された複合粒子はサブミクロンサイズの大きさを持ち、合成後30分以内は分散状態を維持した。また、同複合粒子は、アモルファスリン酸カルシウムよりなるマトリックス中に多数の酸化鉄ナノ粒子を内包し、磁石の作用下において細胞への遺伝子導入機能を向上させた。さらに、マウス一過性脳虚血モデルを用いた予備的な動物実験を実施し、生体内における磁気ターゲティング応用の可能性について検討した。統計的処理に十分な数のデータは得られていないものの、複合粒子のin vivo磁気ターゲティング機能を示唆する予備的な結果が認められた。得られた複合粒子は、注射による生体内投与の可能なサイズ・分散性を持ち、遺伝子導入機能だけでなく、磁気ターゲティング機能を併せ示すと考えられることから、局所遺伝子治療用導入剤としての応用が期待される。
著者
一杉 裕志 佐野 崇 中田 秀基 高橋 直人 竹内 泉
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-04-01

本研究ではヒトのような合目的的な言語理解・発話計画を行う機構の基本原理を明らかにする。対話の目的は長期的な報酬期待値最大化であると仮定し、我々が開発した再帰的強化学習 RGoal を用いて、対話を行うための行動ルールを自律的に学習・実行する知的エージェントを実装する。さらに、エージェントの脳内のワーキングメモリの機構や、知識獲得を促進させるためにエージェントの脳・身体に備わる様々な機構を実装し、性能との関係を明らかにする。
著者
高橋 浩 南 雅代
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2023-04-01

水の溶存無機炭素(DIC)分析では、試料採取から分析までの期間に生物活動によりDICが変化しないように、塩化第二水銀の添加が認知されているが、水銀の錯体形成等の影響や環境負荷が大きいことが問題である。そこで、水試料のDIC変化を防ぐ処理として、塩化ベンザルコニウム(BAC)の添加とろ過を併用した手法を確立する。具体的には、ろ過実施に関するブランク検証と最適なろ紙孔径の選択、BACの添加によるブランクの低減手順の検証、複数の天然試料を用いた処理の有効性の検証を行う。本研究により水銀を使用せずに正確なDIC分析が可能となることで、分析の効率化と安全性の向上を実現し、将来にわたって大きな貢献となる。
著者
二橋 亮
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-04-01

トンボは、基本的に視覚で相手を認識するため、体色や斑紋に著しい多様性が見られる。申請者らは、色覚に関わるオプシン遺伝子がトンボで極端に多様化していること、オプシン遺伝子の発現は幼虫と成虫で大きく異なることを見出した。また、アカトンボの体色変化は色素の酸化還元反応が原因であること、シオカラトンボの体色変化はUV反射Waxの産生によることを発見した。これらの知見により「トンボの幼虫と成虫で色覚はどのように変化するのだろうか?」「トンボの体色変化には、どのような遺伝子が関与するのだろうか?」などの素朴な疑問が浮かび上がった。これらの疑問の解明に向けて、申請者らはトンボの遺伝子機能解析系と実験室内飼育系を確立することに成功した。本研究課題では、申請者らが構築した一連の実験系を用いてトンボの色覚と体色形成の分子基盤を深いレベルで解明することを目指す。2020年度は、トンボの機能解析系の改良を行うために、RNAiに最適な条件の検討を行った。その結果、さまざまなトンボで終齢幼虫は外部形態から3つのステージに区別可能で、第1ステージにRNAiを行うことで、成虫の体色に関する遺伝子機能解析を高い効率で行うことが可能になり、論文発表を行った。また、トンボの色素の同定を行うとともに、色素合成に関わる遺伝子の網羅的な機能解析を行った。さらに模様特異的に発現する遺伝子を探索して機能解析を行い、体色に関わる新規遺伝子を複数同定することに成功した。
著者
峯 昇平
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

PET(ポリエチレンテレフタレート)を主とするプラスチック廃棄物は、重大な環境問題である。近年、PETを原料にまで分解できる酵素「PETase(ペターゼ)」が発見され、資源リサイクル実現可能な酵素として注目されている。PETを効率的に酵素分解するには、PETが酵素に分解されやすい形状に変化する65℃以上で反応を行う必要がある。しかしながら、PETaseは熱に弱く、35℃以上になると活性を失う。そこで、本研究では、65℃以上で高活性を有する耐熱性PETaseを作製することを目的とする。
著者
高根 雄也
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

日本で最も暑い街として知られている多治見の高温に及ぼす風上側の地面状態の影響を調査した。多治見が高温の日には、西寄りの山越え気流が頻繁に卓越していることを予め確認後、この風が高温に寄与するメカニズムに関する仮説:風上地表面からの非断熱加熱を伴うフェーンを検証した。その結果、本仮説を実証する結果を得た。すなわち、風上側の地面状態が風下側の高温に大きな影響を及ぼしていることを確認した。また、気流が都市域を通過する時や、日射が大きくかつ土壌が乾燥している日に、風上地面状態の影響が特に大きくなることが分かった。以上の結果は、風上の土地利用の改変が今後風下都市の熱環境に影響を及ぼすことを示唆している。
著者
伊藤 英臣 菊池 義智 佐野 友紀
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では魚類腸内細菌叢の機能解明モデル開発に向け、優れたモデル魚類のメダカに着目し、その腸内細菌叢に関する基礎情報を得ることを目的とした。室内飼育メダカと野生メダカの腸内細菌叢の群集構造を比較解析した結果、人工的な飼育環境下では本来の野外環境下とは大きく異なる腸内細菌叢が形成されることが示唆された。またメダカの、エラ、表皮粘膜、背ビレ、腸、腸内容物、そして卵の細菌叢を比較解析した結果、各組織にはそれぞれ特異的な細菌叢が形成されることが示唆された。
著者
平野 篤 亀田 倫史 白木 賢太郎 田中 丈士
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-04-01

本研究では、独自技術によって得られた超高純度カーボンナノチューブを用いて、カーボンナノチューブとタンパク質からなる複合体であるタンパク質コロナの形成機構を解き明かすことを目的としている。カーボンナノチューブなどのナノ粒子が環境中から生体内に取り込まれた直後に形成されるタンパク質コロナの構造は、ナノ粒子の生体内動態を決定づける極めて重要な因子であり、ナノ粒子の安全性と深く関わっている。本年度は、昨年度に引き続き、タンパク質コロナ形成におけるカーボンナノチューブの骨格構造や電気的性質の影響を明らかにするとともに、アミノ酸とカーボンナノチューブの相互作用を調べることで、タンパク質とカーボンナノチューブの相互作用を要素還元的に理解することを目指した。分子動力学計算によって得られる相互作用の熱力学的な物性値に対するカーボンナノチューブの曲率依存性を調査した結果、曲率の増加によって相互作用が減少することが明らかになった。また、昨年度、タンパク質とカーボンナノチューブの化学的な相互作用である酸化還元反応が、カーボンナノチューブの原料に残存する夾雑物に由来する金属イオンの影響を受けることを明らかにしており、本年度は、タンパク質以外の生体分子(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドなど)とカーボンナノチューブの間の酸化還元反応における遷移金属イオンの効果を調査することで、酸化還元反応の多角的な理解を目指した。結果として、カーボンナノチューブに含まれる微量の鉄イオンによって引き起こされるタンパク質とカーボンナノチューブの間の酸化還元反応は金属キレート剤であるエチレンジアミン四酢酸(EDTA)によって十分に抑制される一方、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドとカーボンナノチューブの間の酸化還元反応はEDTAによって抑制されないことが明らかになった。
著者
梶田 秀司 金子 健二 阪口 健 三平 満司 伊吹 竜也
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

人間型ロボットがさまざまなドアを人と同程度の速度と信頼性を持って通過するための制御理論を研究しこれを実現する。ドア通過では、ロボットが手先や体の一部を環境に接触させ、力を及ぼしつつ歩行を継続しなくてはならない。これは従来の歩行制御理論では困難な課題であった。本研究では、提案者らが近年考案した「空間量子化ダイナミクス」と呼ぶ新しいモデル化手法、および近年注目をあびるリーマン計量に基づいた軌道生成・制御技術を融合することによりこの問題をスマートに解決する。さらに研究の過程で得られた知見を一般化することにより、ヒューマノイド以外の一般的なロボットで利用できる形への理論の拡張と整備を行う。
著者
藤巻 真 島 隆之 藤岡 貴浩 守口 匡子 白土 東子 宮沢 孝幸 久保田 智巳
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究では、抗原抗体反応を検出原理に用い、環境中に存在するウイルスを、測定試料の煩雑な前処理を必要とせずに、簡便に検出可能なウイルスセンサの開発を行った。我々が開発した外力支援近接場照明バイオセンサ技術をベースとして、検出に用いる光信号用粒子や磁気微粒子の最適化を行うことによって、高感度かつ広ダイナミックレンジを有するウイルス検出技術を確立することができた。より感度良くウイルス検出を行うために、抗体開発も行った。
著者
片岡 裕雄 中村 明生 井上 中順 前田 英作
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

2010年代になり画像認識の精度が飛躍的に向上したことで「自然画像とは何だろうか?」そして「その画像カテゴリとは?」という問いがより重要になっている。本研究課題では自然の形成原理に即し能動的に生成した画像パターンとその画像カテゴリを教師ラベルとした機械学習方法を網羅的に探索することで両者の問いに迫る。さらに、従来の画像認識で問題とされていた人手による膨大な画像ダウンロードや画像カテゴリ付与が不要であるだけでなく、個人情報保護法や著作権法などに依らず大規模画像データベースを構築可能である。
著者
持丸 正明 稲見 昌彦 野嶋 琢也 暦本 純一 杉浦 裕太 小池 英樹 村井 昭彦
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究は,幅広い身体特性の人が一緒にスポーツ参加できるシステム構築を目標として,環境身体ダイナミクスを解明して運動・感覚能力を拡張する技術を開発した.そして,開発した要素技術を組み合わせ,オーグメンテッド・スポーツ“超人ペナルティキック”,“LunaGBall”を開発,イベント等で発表した.トレーニングなしに経験や技量にかかわらず運動・感覚能力を拡張することで競技を伯仲させ,高齢者を代表とする体力的・技術的弱者の幅広いグループスポーツ参加の促進を実現し,健康な社会の実現に寄与する.
著者
岩野 孝之
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

脳機能計測技術fNIRSが抱える、皮膚血流の変動などによるアーチファクトの混入という大きな問題を解決するため、皮膚血流の影響を受けないfMRIとの同時計測実験を行い、fNIRSデータからの脳賦活データの抽出手法の開発とその実証的検証を行う。従来の皮膚血流除去手法の性能を同時計測MRIデータとの比較により検証すると共に、MRIによる頭部の動きの計測、頭部の各層の形状の計測、心拍計・呼吸計の併用、皮膚血流変化を能動的に引き起こすタスクの実行、Deep Learningを用いた深層学習、などによりfNIRSデータから脳賦活データを正確に抽出する手法の確立を目指した研究を行う。