- 著者
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八木 昌人
尾関 英徳
井上 亜希
中西 重夫
室伏 利久
- 出版者
- 一般社団法人 日本聴覚医学会
- 雑誌
- AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
- 巻号頁・発行日
- vol.54, no.1, pp.56-62, 2011 (Released:2011-04-16)
- 参考文献数
- 9
- 被引用文献数
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1
250Hzから4000Hzまでの5周波数聴力閾値の平均が40dB未満 (grade1) の突発性難聴症例について検討した。高度の感音難聴ではないことから, 突発性難聴以外にオージオグラムの型により急性低音障害型感音難聴, 急性感音難聴といった診断がなされており, 担当医の違いにより診断が影響されていた。予後については, 治癒率は66%であったが, 著明回復は1例も見られなかった。これは, 著明回復が30dB以上の改善と定義されているためで, grade1ではこれは治癒と重なってしまうためと考えられた。突発性難聴にgrade1症例を含めるかどうかの是非を含め, 難聴の程度に応じた診断基準, 聴力回復の判定基準の作成が望まれた。