著者
岡野 弘 立花 昭生 谷本 普一 中田 紘一郎 中森 祥隆 蝶名林 直彦 中谷 龍生 吉村 邦彦 原 満
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.24, no.8, pp.858-864, 1986-08-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
22

肺アスペルギローマをもつ自験22例の免疫学的反応について検討した. A. fumigatus の皮内反応は―相性の即時型が特徴的であった. 症例の30%が血清IgE高値, A. fumigatus のIgE型特異抗体が陽性であり, IgE値が12,000IU/ml以上の症例も認めた. A. fumigatus の沈降抗体は症例の約70%が陽性であり, A. fumigatus によるリンパ球刺激試験は症例の50%が陽性であった. 本症例中には自験のアレルギー性気管支肺アスペルギルス症の免疫学的反応と差のない症例も認めた. 本症例の62%がツ反の陰性または偽陽性であり, 剖検肺で活動性結核性病巣を認めたツ反陰性の2例から本症治療上, 注意すべき点と考える. 本症の免疫学的反応は本症の診断. 治療, 病態を考える上に有用と考える.