著者
萩原 幸男 長沢 工 大久保 修平
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大学地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.529-535, 1987-02-10

1847年善光寺地震のとき発生した断層は垂直変位をもつので,断層をはさむ両側のブーゲー異常に差が生じている可能性がある.断層によるブーゲー異常の乱れの発見を目的として,長野市街地を中心に84点の重力測定を実施した.しかし結果として,期待されたコンターの乱れは発見されなかった.この地震断層の西側に隣接して,顕著な低ブーゲー異常帯が存在することが判明した.これは断層破砕帯のような待異な構造に関連するものかもしれない.