著者
光田 圭佑 久保 拓也
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.72, no.9, pp.357-361, 2023-09-05 (Released:2023-11-23)
参考文献数
12

抗体を標的部位の認識・輸送手段として利用し,特定の低分子薬物を担持する抗体薬物複合体(ADC)が注目を集めている.ADCは,免疫グロブリンG(IgG)の四つのジスルフィド結合を切断し,リンカーを介して薬剤を結合するため,結合する薬剤の数や分布が異なり,その薬効も異なる.そのため,薬効の高いものだけを分離回収するためには,ADCの精密な分離技術が求められる.本研究では,ADC分析用の新規分離媒体開発のために,アミノ基修飾シリカゲル粒子に対して,スペーサーとしてポリエチレングリコール(PEG),リガンドとして芳香族化合物を修飾した.作製した分離剤を液体クロマトグラフィー(LC)用カラムに充填し,IgGが溶出する条件を評価した結果,移動相に2-プロパノールを添加する酸性条件下において完全溶出を確認した.さらに,芳香族で修飾されたIgGのLC分析では,未修飾のIgGと比較して保持力の増加が示され,ADCの選択的分離の可能性が示唆された.
著者
松嶋 隆弘 工藤 聡一 大久保 拓也 鬼頭 俊泰
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、デット・エクイティ・スワップ(債務の株式化)及びデット・デット・スワップ(負債の劣後化)を中心とする不良債権処理スキーム、ないしは企業のリストラクチャリングのための法的手段につき、会社法、そして広く民事法的観点から考察を加え、その可能性と限界を明らかにしようとするものである。