著者
児玉 ひとみ 屠 聿揚 石渡 淳一 篠原 義政 片柳 直子 久保田 憲 村上 徹 黒井 克昌 林 和雄 戸井 雅和
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.90, no.4, pp.683-686, 2001-04-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
7

症例は49歳,女性.胆石症の精査のため入院した際, CEAの異常高値と甲状腺の硬い腫瘤に気付き,姉が甲状腺癌で死亡していることから,髄様癌,さらに多発性内分泌腫瘍症2型を疑い精査をすすめた.血中カルシトニンが高値で,穿刺吸引細胞診で甲状腺髄様癌と診断.腹部CTでは左右副腎の腫大を認め,尿中カテコラミンも高値で褐色細胞腫と診断.遺伝子検査でret癌選伝子に点突然変異を認め, MEN2Aと最終的に診断した.遺伝性腫瘍を念頭にいれた家族歴聴取の重要性を示唆する症例であった.
著者
刑部 陽宅 山崎 茂一 久保田 憲太郎
出版者
日本細菌学会
雑誌
日本細菌学雑誌 (ISSN:00214930)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.577-584, 1972-07-25 (Released:2009-02-19)
参考文献数
18

低温菌のPseudomonas fragiと中温菌のPseudomonas aeruginosaの生育,死滅,揮発性塩基窒素産生ならびに数種の基質酸化活性におよぼす温度の影響を検討した結果,両菌の生育差を生ずる要因の一つとして,P. fragiがP. aeruginosaに比し,低温で安定な基質酸化機能を営む酵素系をもつことが示唆された。しかしその詳細はまだ不明な点が多い。