- 著者
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久永 光司
原田 耕介
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告. EE, 電子通信エネルギー技術 (ISSN:09135685)
- 巻号頁・発行日
- vol.103, no.652, pp.7-12, 2004-02-05
- 被引用文献数
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最近、通信機器用電源システムにおいて、複数の絶縁型コンバータを所望の電圧レベルに応じて設ける方式に代わり、1個の絶縁型コンバータ(中間バスコンバータ)で中間のバス電圧に変換し、その後に複数の非絶縁型コンバータ(Point of Load:POL)を負荷の直近に設け、所望の電圧レベルに変換する分散電源方式が、半導体LSIの低電圧化、電源電圧の多様化、システムの低コスト化に対応する為、種々検討されている。筆者らは、前回の報告で、この方式における系の安定性を、状態平均化法により解析し、個々のコンバータが独立に安定制御されている場合でも、初段の絶縁型コンバータの出力インピーダンスと後段の非絶縁型コンバータの入力インピーダンスにより、系に仮想的なマイナーループが生じ、系が不安定になる場合のあることを示し、ナイキスト線図により安定限界を解析した。本論文では、さらに、POLの個数と、各種の回路パラメータ、すなわち、フィードバックゲイン、平滑用フィルター定数(L,C)、平滑用フィルターのL/C比(√<L/C>)、及び、カットオフ周波数近傍のフィードバックゲインとの関係につき解析し、1)L/C比の小さい方が、安定性マージンが大きい 2)L/C比が大きい場合、大きなフィードバックゲインが必要である 3)L/C比に応じて、系が安定に動作する為の、通常のメジャーループにおける最大ゲインの他にマイナーループの影響による最小ゲインの存在することを示す。