- 著者
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関 庸一
亀倉 大和
- 出版者
- 公益社団法人 日本経営工学会
- 雑誌
- 日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
- 巻号頁・発行日
- vol.63, no.3, pp.161-172, 2012-10-15 (Released:2017-11-01)
- 参考文献数
- 18
- 被引用文献数
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本研究では,POS等により収集される販売履歴データから,単一商品の日々の売価を設定する方法を提案する.まず,販売数量がポアソン分布し.価格弾力性が一定であるという仮定の下で.一般化線形モデルを推定することにより.販売数量を予測する方法を提案する.これにより,ストアレべルで日々の単一商品の価格と販売数量から,モデルのパラメータとして価格弾力性と需要曲線が推定できる.ポアソン分布の仮定により,日々の少ない販売数量での価格弾力性の推定が可能となる.第2に,推定される価格弾力性,売価,仕入価格の三変量の粗利水準への関係を明らかにすることで.粗利を最大とする売価の設定法を与え,日々の粗利を極大化する方法として,定価政策と特価政策の二つがあることを示す.また,長期に販売政策を考える場合に価格弾力性を制御することができれば,短期利益を犠牲にした低価格の訴求などにより,より高い粗利を実現できるシナリオが存在することを示す.最後にドラッグストアでのPOSデータを用いた推定事例で価格弾力性を推定し,対象店舗の価格戦略を検証する.