著者
亀尾 徹
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.369-374, 2008 (Released:2008-07-28)
参考文献数
8

多くの人々が運動やスポーツを行っているという現状から,一人ひとりの抱くスポーツ医学に対する要求も多岐にわたる。スポーツ医学に貢献する理学療法士としては,クライアントの医学的ニーズに応えるべく,疾患名に依存した評価・治療体系ではなく,それぞれの個人の特性をふまえた患者中心の治療を展開することを求められている。これを達成するひとつの手段として,健全なクリニカルリーズニングの適用があげられる。本セミナーでは診断的推論と物語的推論を通して医学的問題点と同時に「人」を理解し,その結果の集積である。クリニカルパターンを構築し,治療に反映させる基本的思考過程を提示する。