著者
于 慶巍 森田 真史 糸満 盛憲
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.345-354, 1992-06-30

整形外科用インプラント金属の生体内における強度劣化を評価する一手段として繰り返し荷重下で腐食試験を行った。主な結果は以下の通りである。(1)SUS316Lとチタン合金の表面には孔食が,コバルト合金は全面腐食が観察された。孔食を起こした金属は不動態膜再形成が遅れる傾向があった。(2)SUS316Lは低溶存酸素下腐食環境で不動態膜の破壊電位が低下した。(3)チタン合金は腐食環境の影響はほとんど観られず,高い耐食性を示した。