著者
山下 貴大 五十嵐 雄太 中條 拓伯
雑誌
組込みシステムシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.90-95, 2014-10-15

近年の GPU や FPGA の発展に伴い,高性能計算において,ハードウェアアクセラレーションによる高速計算が行われるようになった.FPGA 上での回路設計には,HDL による記述とともに C や Java といった高級言語を用いて,高位合成ツールによる回路生成を行い,複雑なアルゴリズムを記述できるようになった.しかしながら,高性能計算にはこれまで Fortran で記述されたライブラリ,パッケージが受け継がれ,今もなおその改良が行われており,現状の高位合成ツールを利用するには,Fortran で記述されたソースプログラムを C や Java に書き換えて合成を行うこととなる.本研究では,Fortran で記述された流体解析アプリケーションを手動で Java のソースに書き換え,高位合成ツール JavaRock-Thrash を用いて Verilog HDL に変換し,性能を評価する.次に,Fortran のソースプログラムを直接 Verilog HDL に変換する高位合成ツール FortRock について紹介し,これまでの高性能計算のソフトウェア資産をハードウェア化するための可能性を示す.