著者
五十嵐 靖則
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.173-178, 1979

向心力の大きさの測定を従来のように回転運動を行なっている間に測定するのではなく,静止させた状態で測定する方法を工夫(ばね秤を製作)した。これは錘に働いた向心力の大きさをばね秤に「置き去り指標」を付けて記憶させておくという素朴で単純な方法である。そして所定の回転速度が再現でき,また負荷の変動に依らず回転速度を一定に保つようにするためにサイリスタを用いて,半波位相制御をする無段変速装置を製作した。この装置の特徴は低速回転中も起動トルクの特性が降下しないことである。さらにまた,錘の位置(ばね秤の零点の位置及び,回転半径)の測定を容易にし,視差等に依る誤差を少なくするために「指標位置読取りゲージ」を製作した。これらの装置は原理も取扱いも簡単なので,高校生にも容易にりまた安全に実験することができ,得られたデーターから向心力の性質((力の大きさは回転半径に比例し,質量に比例すること及び角速度の2乗(周期の逆2乗)に比例すること))が導き出せ,等速円運動の学習指導に役立ち,また生徒の理解を深めるうえで効果的であると思われる。