著者
井上 壮太 降旗 建治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.348, pp.19-24, 2005-10-14

エレキギターはソリッドのボディが特徴である.弦はネックのペグ部分とボディのブリッジ部分に張られており, その振動は, そのネックとボディ振動の影響を受ける.本論文では, 理論的な弦の固定条件と現実のエレキギター(テレキャスター)との比較を, 物理的側面と心理的側面から検討した.その目的は, エレキギターのボディの設計方針とアンプのエフェクト回路の設計に役立てるためである.その結果から, 現実のエレキギターは弦の境界条件が固定時のシミュレーションと比べて「明瞭」, 「力強さ」, 「好み」において高く評価され, 心理的にも好ましく捉えられる傾向が示唆された.