著者
井上 敬一
出版者
新潟大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2020-07-30

機能未知の遺伝子C9orf72のイントロンへのリピートの挿入変異は、進行性神経変性疾患である筋萎縮性側索硬化症ALSと前頭側頭型認知症FTDの最大の原因である。この変異は異常mRNAを発現させ、mRNAが核内で凝集し(RNA foci)細胞毒性を示す。それゆえRNA fociの除去を目的とした治療法が求められるが、オートファジーは細胞質に存在する基質を分解するため、核内の凝集体は分解できない。そこで申請者は、ALS/FTDの治療法の開発を目的として、核内のRNA fociをオートファジーにより分解させる方法の樹立をめざす。