著者
宮城 卓司 長尾 順子 井口 憲治 眞喜志 悦子
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.1, no.Pre, pp.33-36, 2017-09-08 (Released:2017-09-08)
参考文献数
2

教育分野では、常に新しい研究や方法に目がむけられ、過去の研究は忘れ去れていくことが多く、何度も同じような研究を繰り返している傾向にある。しかし、児童の本質は数十年前も現在もほとんど変わることはないと思わる。そのため、過去の研究でも児童の実態に沿った本質的な研究であれば、現在においても十分に活用可能であると考える。更に過去の有効な研究データを活用することは、本当に新しい教育的課題に取り組む時間を生むことに繋がると思われる。本研究の元データは、1967年~1980年頃に岐阜で行われ、デジタルアーカイブに保管されていた研究成果である。その研究自体はかなり専門的な知識を活用し、コンピュータの発達した現在でさえ、量的にも質的にもできないであろうと思われる内容である。児童の本質を捉えたこの研究を、全国学力・学習状況調査で毎年最下位になるなど、学力不審に悩んでいた沖縄県において、活用した実践事例である。