著者
鹿江 雅光 井土 裕児 花見 正幸 戸田 光敬 原 行雄
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獸醫學雜誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.73-76, 1979-02-25

乳用雄若令肥育牛64頭について検討したところ, 肝膿瘍が18頭(28%)に, 第一胃等の損傷が33頭(51.8%)に認められ, また, 前者の13頭に第一胃等の損傷が観察された. 肝膿瘍牛ではA/Gの減少がみられた. 細菌学的には, 肝膿瘍全例からF. necrophorum phase Aに属する菌が分離され, その菌数は平均10^<6.2>/gであった. 本菌のVPI 2891株を抗原とした寒天ゲル内沈降反応では肝膿瘍牛血清のうち14例が陽性を示し, また, 凝集反応では本血清の多くが1:64から1:1024の凝集価を示した.