著者
俵石 泰樹 井谷 弘志 小澤 孝夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, 1997-08-13

手話をコンピュータにより表示する手話アニメーション・システム構築に関する研究は数多く発表されているが、手話アニメーション・システム構築においては、単語に対応する手の動きの辞書、すなわち手話単語辞書の作成が多大の労力を必要とし、実用的なシステム構築における課題となっている。 手の動きのアニメーションでは、多角形等で表現された人体の肩、肘、手首、指の関節角を変化させて動きを作る方法が一般的であるが、この部分に含まれる関節角の数はかなり多く、動きに応じた関節角の決定をどのように行うかが大きな問題である。一口に手といっても、手のひらと5本の指からなる手の先端部分は関節数が多く、複雑な形をとりえると同時に、関節角に対する制約もある。また、動きも肩、肘、手首までのいわゆる腕の部分とは異なる。したがって、手の先端部分と腕の部分とは分けて取り扱うのが得策であり、多くの研究でこの方策が採用されている。 本研究における手の動きの3D-CG作成もこの方策に沿っている。手話アニメーションヘの応用を視野に入れ、腕の動きと指の形を能率よく作成するためのツールを構築した。