著者
今城 実
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.501-507, 1990-10-20 (Released:2017-07-13)

1973年, 1979年の2度にわたる石油危機では, 化石燃料消費速度低減という観点から自動車の燃費改善が強く求められたが, 1980年代末からクローズアップされているCO_2増加による地球温暖化という環境問題への対応の観点から, 燃費の大幅な向上が再び強く求められるようになってきた。現在一般的自動車用エンジンとして用いられているのは, ガソリンエンジンあるいはディーゼルエンジンで, ともに内燃機関という熱機関の一種である。このような内燃機関の理想的サイクルと実際のサイクルの違いを中心に, 効率改善のための方法, 問題点について述べる。