著者
仲地 明
出版者
The Herpetological Society of Japan
雑誌
爬虫両棲類学雑誌 (ISSN:02853191)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.124-128, 1992
被引用文献数
1

2群のタイワンスジオの孵化幼蛇を異なった餌条件下で1年間飼育した.A群(15個体)には初回の脱皮終了後より給餌し,B群(14個体)は孵化から2ヵ月間飢餓状態においた後に給餌を開始した.絶食期におけるB群の体重の減少は2.99%/週であった.B群の絶食期間中にA群は捕食・成長し頭胴長および体重でそれぞれB群の1.5倍および5.9倍となり,両群間に有意な成長差を確認した.しかし孵化より1年後に両群は等しい累積量の餌を摂取し,頭胴長ではA群が大きかったが,体重に成長差は認められなかった.両群の給餌期間中の月間捕食率および月間転換率はB群で有意に高い値が観察された.この結果は,飢餓期の存在がその後の捕食率および成長率に影響を与えることを示唆している.