著者
仲松 辰美
出版者
一般社団法人 日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.81, no.1, pp.37-47, 2014 (Released:2015-06-16)

本稿は、戦後教育改革期における CIEの PTA構想に関する研究で、従来の研究を検証し、先行研究が見落としてきた文部省による CIE文書の誤訳の可能性を指摘した。そのなかで、 CIEの PTA構想は、学校教育の責任主体として学校(教師)を位置づけ、 PTAを通じた親の内的事項への関与が、決定権を持たないものの、 PTAの権利であり義務として予定されていたことを明らかにした。さらに、このような構想は一貫したものであったと考えられた。