著者
山田 貴博 仲田 光秀
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A2(応用力学) (ISSN:21854661)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.I_319-I_326, 2015 (Released:2016-02-22)
参考文献数
14

局所的な力学挙動を含むはりの有限要素解析に対して,はり要素とソリッド要素を適切に接続することにより低コストで高精度な数値計算を実現する手法について考える.従来の多点拘束(MPC)法やペナルティ法による手法では,接続条件を変位のみで考慮していることから,ソリッド要素領域のはり要素が接続する境界近傍に不自然な変形状態が発生する.本研究では,このような問題点を改善する手法として,接続境界における応力ベクトルの連続性を考慮できるNitsche法の適用を提案する.提案する手法では,はり理論から計算できる応力分布をソリッド要素でモデル化された領域の接続境界における応力ベクトルとするものであり,ソリッド要素領域の接続境界近傍においてもはりとして自然な応力分布が再現される.