著者
阿部 弘 輪達 公重 仲谷 房治
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.52, pp.92-94, 2001-11-30 (Released:2011-08-11)
参考文献数
7

岩手県農業研究センター栽培圃場においてトルコギキョウのマルチ栽培試験を実施していたところ, 明瞭な葉脈えそ, 茎部えそ, 花弁の斑入り等, 壊滅的な被害を与える病害が多発した。ELISA法で検定したところ, CMVによるえそモザイク病であることが明らかになった。光反射マルチ資材に区分される白黒ダブルフィルム及びアルミ蒸着フィルムを用いた場合では, えそモザイク病の発生量が著しく異なり, アルミ蒸着フィルムを用いたほうが明らかに高い防除効果を示した。
著者
星 伸枝 仲谷 房治
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.51, pp.129-132, 2000-11-30 (Released:2011-08-11)
参考文献数
3

リンゴ褐斑病菌 (Diplocarpon mali) の分生子をリンゴ主要品種の成葉および短果枝葉に噴霧接種を行った。どの品種でも, 本病に対してそれまで抵抗的であった成葉および短果枝葉は, 9~10月になると病斑が多数形成され, また潜伏期間が短くなり, 罹病しやすくなった。罹病化の時期は品種により異なり, 早生, 中生, 晩生の品種順に罹病化する傾向が認められた。1999年の場合, 早生品種のきおうは9月上~中旬に, 中生品種のジョナゴールドは9月中旬~10月上旬に, 晩生品種のふじは10月下旬に罹病的になった。
著者
仲谷 房治 星 伸枝
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.50, pp.85-88, 1999-11-30 (Released:2011-08-11)
参考文献数
3

リンゴ褐斑病菌 (Dlplocarponmli) の分生子をリンゴ樹の各部位の葉に噴霧接種し, 葉の罹病程度を比較した。新梢の新葉は罹病性が高いが, 葉の成長が停止すると罹病性が低下した。葉の伸長が停止し光沢のある成葉は発病しないが, 日陰の葉やナミハダニの被害葉は発病しやすかった。また, すべての葉が淡黄緑色を呈する徒長枝葉はきわめて罹病性が高かった。短果枝葉では, 枝の先端部の葉面積が大きい葉は罹病しにくく, 基部の葉面積が小さい葉は罹病性が高かった。本病のまん延期に当たる9月以降の新葉, 成葉および短果枝葉の罹病性を比較すると, どの葉も病斑数が増加するとともに潜伏期間が短くなることから, この時期に罹病性が急速に高くなることが明らかになった。
著者
星 伸枝 仲谷 房治
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.54, pp.79-80, 2003

接種しても発病しないとされているリンゴ成葉を対象にリンゴ斑点落葉病菌 (<I>Alternaria mali</I>) の分生子を2000-2002年の秋期に噴霧接種し, 7品種の発病程度を比較した.「王林」,「きおう」,「スターキング・デリシャス」,「ジョナゴールド」および「さんさ」で抵抗性が低下し発病した. なかでも「王林」,「きおう」および「スターキング・デリシャス」は多発した.「ふじ」および「紅玉」はほとんど発病せず, 抵抗性の低下が認められなかった. 抵抗性の低下の程度は年次間差があり, 発病時期も変動した.