- 著者
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伊原 ルリ子
- 出版者
- 日本マネジメント学会
- 雑誌
- 日本マネジメント学会全国研究大会報告要旨集
- 巻号頁・発行日
- no.68, pp.17-20, 2013-10-18
16年前、仲間とともに立ち上げたイベント会社でマイケル・ジャクソンの福岡公演を目指し、1996年12月に2日間の福岡公演が実現しました。しかし、チケットの売上金をリーダーに持ち逃げされ、私に残ったのは、1億3700万円の借金だけでした。夫とは離婚し、2才の娘と共に実家に戻り、働きながら返済することを決意しました。借金返済のため、睡眠時間は2、3時間、1日に4〜6つの仕事をこなしました。返済期間中、約30業種のいろんな仕事を経験しました。一日中仕事に追われていいたので、落ち込んでいるヒマもありませんでした。がむしゃらに働いて10年かけて完済しました。転機が訪れたのは返済のめどが立ち始めた時。葬儀業界で働く女性との出会いがきっかけで、興味がわき、葬祭業の閉鎖的なイメージを変えていきたいと思い、2003年6月「株式会社晴天(あおそら)」を起業しました。「お金がない、時間がない、経験がない、信用がない、知り合いがいない」という環境ではありましたが、私にとっては『やれない理由』が『やる理由』でした。実家の倉庫を事務所にして、当時はまだ珍しかった葬儀専門の人材派遣事業からスタートしました。2006年、本社を福岡に移転し、九州初の葬儀専門スクール「aozora学院」を開講。現在は、葬儀を老人ホームの福祉施設やホテル、寺院などで行うという従来にはないオリジナル葬儀の企画もプロデュースしています。