著者
岩堀 信子 仲根 孝 小池 和彦 井上 政久 伊原 信一郎 本間 龍雄
出版者
青山学院大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1991

古典型リ-群の表現論とその表現空間上の多頃式環の不変式について、次のような結果を示した。有限型及びtame型zuivers(有向グラフで各失印の重複変は1)がA,D,E型及びA^^〜,D^^〜,E^^〜型のコクセタ-図形(但し矢印の向きは任意)と対応していることはよく知られており、有限表現型の代数の分類、及び単純成分が有限個の代数の分類に用いられている。quiverFの表現(各頂点iに対して,線型空間Vi(i←I,Iは頂点集合)を置き,矢印にその向きの線形写像をおく。)に対して、直積群G=TT GL(Vi)が、線形空間V=+Hom(Vi,Vj)(但し,i→j inF)に自然に作用する。よってGはV上の多項式環S(V)に自然に作用するが,その相対不変式の全体,及び絶対不等式環をquiversの型がA,D,A^^〜型のとき,(矢向の向きは任意)具体的生成元を与えることにより記述しその生成元が代表的に独立なことを示した。証明はリトルウッド・リチャ-ドソン規則,標準盤(ヤング図形の)の理論を用いた組合せ論的なものである。また球関数の変形であるジャック対称関数について、その具体形と特別な場合にシュ-ア関数の和として表わすスタンレ-の一つの予想を解いた。証明は、ウェイトの重複変と表わす。コストカ数の計算と,2頃係数の和のある種の変形(超式何級数 _4φ_3のうまいウェイトの場合に丁変対応する)に基づくものである。また、特にA^^〜型quiversで矢向の向きが一方通行のとき(このときのみ定数でない絶対不等式が現われる)絶対不変式環は多頃式になり、これは古典的によく知られた正方行列の絶対不等式環が固有多頃式の係数を生成元とする多頃式環になることの一般化である。