著者
伊藤 元之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.23, pp.11-16, 2003-03-06
被引用文献数
2

現在我々は、社内情報システムに関する社内からの問い合わせに答える際に、社内ヘルプデスクオペレータが使用するための、過去の応対事例記録検索システムを作成している。これまで、全文検索システムをベースにシステムを開発してきたが、全文検索では、問い合わせの意味内容を捉えた検索が十分に実現できないという問題点がある。従来型の検索システムでも、(1)語に重要度を導入し、適合度評価の際に重み付けをする、(2)句や節といった構文構造単位の合致度に着目し、そのレベルでの合致性を適合度評価に加味する、といった補完的措置が試みられているが、根本の検索原理が、統計処理であるために、その種の、意味を考慮した補完措置との整合性のコントロールが難しく、安定に精度を上げていくことが難しい。本研究では、ドメインモデルの導入により、意味情報をより安定に利用できる検索システムを実現する方法について検討する。In the field of document search, many full-text search systems have developed by applying various statistical analysis methods. But to establish a truly flexible search system, we must introduce some semantic-based analysis methods to the system. We have now constructed the document search system which prepare for a domain model on which the system interprets input queries.