著者
大沼 由香 伊藤 博義
出版者
東北文化学園大学
雑誌
保健福祉学研究 (ISSN:13484567)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.35-46, 2003-03-31

介護福祉士は、高校卒から4年生大学卒までの養成施設や国家試験による多種多様な資格取得方法が認められているが、年間4〜5万人が有資格者となり、これまでの登録者数は約30万人である。このように多様な介護福祉士の専門性を一定水準に確保するためには、資質の向上が必須課題であるが、介護職種の低賃金・不安定雇用など、福祉労働者の待遇問題も大きな課題となっている。本研究の目的は、専門学校出身の若い介護福祉士の待遇と専門職性の満足度等を記名・記述調査し、問題点を整理し、課題の解決に向けて考察することである。調査結果から、専門職性と就労実態の満足度は相関関係にあることが推察される。なお、資質向上の課題として、1.介護福祉士自身の課題,2.職場で解決すべき課題,3.社会福祉事業自体の課題についても、若干の提言を行う。