著者
プリマ オキ ディッキ A. 亀田 昌志 伊藤 皓平 伊藤 久祥
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.993-1000, 2011-11-25 (Released:2012-03-28)
参考文献数
11

1986年に登場して以来,JPEGがWebコンテンツやデジタルカメラの記録方式として多く利用されてきている.しかしながら,JPEGには注目領域(ROI)を考慮して,ROIに応じて圧縮率を可変にする機能がない.本稿は,JPEGのアルゴリズムを改良し,ROIを考慮する新しいJPEG画像を生成する手法(ROI-JPEG)を提案する.提案手法では,事前に定義したROIをもとにDCT係数を適応的に量子化することで,画像中のブロックごとの符号量をROIによって柔軟に設定することができるようになる.更に,量子化したDCT係数を逆量子化して劣化したDCT係数を生成し,これらのDCT係数に対して既存のJPEGアルゴリズムで量子化・エントロピー符号化を施すことによって,既存のJPEG復号器を変更することなく,符号化した画像を復号できる.実験では,顕著性マップ生成アルゴリズム(Ittiら,1998)1)を用いてROIを自動生成し,ファイルサイズが小さく,かつ従来のJPEGと同等な主観的品質をもつJPEG画像を作成できることを示した.