著者
春田 佳代 山幡 朗子 篠田 かおる 伊藤 眞由美 春日井 邦夫 鈴村 初子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.5_71-5_75, 2011-12-01 (Released:2016-03-05)
参考文献数
17

浣腸による直腸損傷事例は,年間数例報告されている。一要因として,カテーテル挿入の長さが考えられるが,基礎看護技術の書籍に記載されている長さはさまざまである。そこで,下部消化管造影の画像を用いて,浣腸時の体位である左側臥位での成人の生体による肛門縁から直腸前壁までの長さを調査し,安全なカテーテル挿入の長さを検討した。 その結果,性別による肛門管直上部から直腸前壁までの長さに有意な差は認められないため,性別によりカテーテル挿入の長さを変える必要性はないと考えられた。また,年齢が高くなるにつれて,肛門管直上部から直腸前壁の長さが長くなる傾向がみられたが,年齢層別の最小値と最大値に大きな差がみられた。したがって,左側臥位でカテーテル挿入時に直腸前壁に損傷を与えない安全な長さは,測定最小値の2.9cmに解剖学的肛門管2.5cmを加えた5.4cm以下であり,基礎看護技術の書籍では5.0cm以下とすることが安全である,と考えられた。