著者
野中 秀俊 伊達惇
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.268-274, 1990-02-15
被引用文献数
4

新しいポインティング装置として慣性マウスを提案し その試作を行い その有効性を検討した.慣性マウスは通常のマウスに拡張機能として慣性機能を付加したもので 近年マウスがパーソナルコンピュータやワークステーションの入力装置として急速に普及し 操作性向上の必要性が高まっていることに応えるものである.慣性機能は人間の自然な動作に整合した機能であるため この機能を使いこなすために特に練習を行う必要がなく また既存のハードウェアやアプリケーション・ソフトウェアを変更することなく実現することができる.この慣性マウスをパーソナルコンピュータ上のデバイスドライバとして設計・試作した.本論文ではその効用について説明すると共に 被験者を用いた実験を行うことにより ユーザがどの程度この機能を活用するかを調べ その活用度・有効性を検証した結果を紹介する.