著者
寺田 松昭 高木 悟 樫尾 次郎 安元 精一 伏見 仁志 中西 宏明
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.219-227, 1985-03-15

近年計算機制御システムの大規模化が進み 計算機間のデータ転送性能の向上が強く求められている.筆者らは 先に前置処理装置(FEP)によって データ転送性能を向上する方式をとりあげ FEPの方式提案(FEP I)と性能向上度合の実験的評価とを行った.本論文では FEP Iで問題になったハード量を削減するため 新しいFEPの方式提案(FEP II)と実測およびシミュレーションによる性能評価とを行っている.(1)ハード量削減のため FEPを1台の高速マイクロコンピュータで構成し 多数のコマンドを同時に処理する.(2)性能を向上するため FEPのソフトウェア構造をコンパクトなスケジューラのもとで動くマルチタスク構造とし 処理の並列化を行う.(3)この方式を満たすFEPをビットスライスマイクロプロセッサを用いて開発し 性能をシミュレーションで求め マイコン1台でも十分な性能が得られることを確認している.