著者
千葉 哲矢 石塚 豪 尾形 剛 但木 壮一郎 藤田 央 山口 展寛 尾上 紀子 田中 光昭 篠崎 毅 菊池 喜博
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.101, no.12, pp.3522-3524, 2012-12-10
被引用文献数
3

68歳男性,糖尿病性ケトアシドーシスで入院,亜急性前壁中隔梗塞を合併していた.第116病日に左前下行枝の慢性完全閉塞病変に対しエベロリムス溶出性冠動脈ステントを留置したところ,術後13日目より発熱,咳などの症状が出現.胸部単純写真,CTでは間質性肺炎所見を呈した.種々の検査所見から心不全,感染症,悪性腫瘍などは否定的で薬剤性間質性肺炎と診断した.内服薬はすべて4カ月前に処方されたものを継続していたため,2週間前に新たに植え込んだエベロリムス溶出性ステントの可能性を最も疑った.ステロイドの治療により比較的速やかに改善した.<br>