著者
但木 謙一
出版者
国立天文台
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2020-04-01

楕円銀河の形成過程の解明は現代銀河天文学における究極的な目標の1つである。現在の我々の理解は、『およそ100億年前にあるコンパクトな大質量銀河がガスの枯渇した小質量銀河との衝突合体を経て、巨大な楕円銀河へと進化した』というところまでであり、さらに遡った歴史についてはほとんどわかっていない。本研究では、コンパクトな大質量銀河の直近の祖先だと考えられるサブミリ波銀河に着目し、世界最高性能のアルマ望遠鏡を用いて分子輝線の観測を行い、ガスの運動学的・物理的性質を明らかにする。