著者
鈴木 大介 住 貴宏 MOAコラボレーション
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会誌遊星人 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.40-47, 2015

重力マイクロレンズ法は,氷境界の数倍外側に位置する惑星を検出する事ができ,地球質量程度の惑星にまで感度がある.この手法によって30個以上の惑星が発見され,それらは他の観測手法では検出が難しい惑星である.また,重力マイクロレンズ法でのみ検出可能な浮遊惑星も検出され,それらの数量まで見積もられている.日本,ニュージーランドが主体の国際共同研究グループ,MOAはこれまでの惑星検出に多くの貢献をしてきた.本稿では,重力マイクロレンズ法の原理,MOAの日々の観測について説明する.また,惑星が発見されたときのエピソードを交えて,これまでの重要な発見を紹介する.