著者
佐々木 宏樹
出版者
農林水産省農林水産政策研究所
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究では,行動経済学の知見に基づく新たな政策手法である「ナッジ(Nudge)」が,野菜の消費拡大に与える効果を「ランダム化比較実験(RCT)」により検証する。個人の野菜への支出額を把握する際は,日本が世界に先行するレシート買い取りアプリを用いた個人レベルの日々の購買データを利用する。レシートデータは店舗横断的に把握が可能である。このため,購買場所,時間帯などのより詳細なデータを把握できるうえ,モバイルアプリを通じて個人に対するナッジが可能となる。今回の実験を通じて,消費者の野菜の購買パターンを精細に分析しかつ健康な食の選択を促すために有効なフード・ナッジを検証することが可能となる。